2025年6月30日から7月3日にかけて開催される「第3回東京平和円卓会議」は、戦争と人道危機が深刻化する今、宗教者・政治指導者・市民社会すべてが協働して「和解」と「共存」を模索するための国際的対話の場です。
武力紛争と人道危機が同時多発的に広がり、2024年には政治的暴力の発生件数が前年比で25%も増加しました。ウクライナ、ガザ、シリア、ミャンマーなど、世界各地で戦争と暴力が拡大し、深刻な影響を及ぼしています。こうした中、約3億500万人が緊急の人道支援を必要としており、人道的ニーズはかつてない規模に達しています。
さらに、1億2300万人が紛争や危機によって住まいを追われ、強制的な移動を強いられており、避難民の数は年々増加の一途をたどっています。こうした状況の中で、特に女性や子どもなど社会的に弱い立場にある人々が、暴力や搾取、飢餓、人権侵害の深刻な影響を最も強く受けています。
宗教・信仰者は、地域の道徳的柱であり、対立を超えて人と人を結び直す力を持っています。彼らが発する声は、社会の再構築において重要な「信頼の架け橋」となります。
Religions for Peace 国際委員会とWCRP日本委員会が国連文明の同盟(UNAOC)と共に主催するこの東京平和円卓会議は、世界各地から宗教者、政策決定者、市民社会の代表が集い、平和構築に向けての対話を重ねてきました。
2022年9月に開催された第1回東京平和円卓会議では、「戦争を越えて和解へ」をテーマに、アフガニスタン、ブルキナファソ、コンゴ民主共和国、エチオピア、ミャンマー、ロシア、南スーダン、シリア、タイ、ウクライナなどから宗教指導者が集まり、自らの現場からの経験と物語を通じて、社会的結束と和解の道を共有しました。会議の最後には、赦しと癒しを通じて戦争に引き裂かれた地域社会を回復することを誓う声明を採択しました。
2024年2月の第2回会議では、コロンビア、ハイチ、インド、イスラエル、日本、ケニア、マリ、ミャンマー、パレスチナ、ペルー、ロシア、スペイン、トルコ、ウクライナ、米国から宗教指導者が参加。信仰を超えた平和へのヴィジョンのもと、戦争と暴力を非難し、人道支援の非政治化、すべての命の尊厳の尊重を強く訴える共同声明を採択しました。
第二回東京平和円卓会議 エクスカーション 衆議院第一議員会館
第3回東京平和円卓会議は、宗教指導者と政策立案者が協働し、深まる対立と暴力の連鎖を越えて、平和と和解の実現に向けて歩み寄るための重要な対話の場です。
本会議は、世界宗教者平和会議(Religions for Peace)国際本部と日本委員会、そして国連文明の同盟(UNAOC)の共催により開催され、これまでの第1回・第2回で築かれた信頼と成果を礎に、多様な宗教的伝統を持つ指導者や関係者が一堂に会します。
特に、現在も紛争の続くロシア・ウクライナ、イスラエル・パレスチナ、ミャンマーからの参加者を迎え、それぞれの地域における「平和と安全の可能性」について、現地の視点から深く考察する機会を設けます。
第二回東京平和円卓会議 エクスカーション 大本東京本部
対話の中心には、多宗教対話が持つ独自の力があります。信仰の違いを越えて、共に話し合い、互いに聴き合い、未来に向けた信頼の橋を築くこと――それこそが、本会議が目指す平和の出発点です。
第3回会議では、このような真摯な対話を通じて、分断を乗り越え、人間の尊厳と共存を土台とした持続可能な平和の構築に向けて、具体的な道筋をともに描いていきます。
率直な想いの共有と、深い共感的傾聴を基軸にした「カウンシル」形式で、心からの対話を実現します。
この会議では、東京平和プロセスの制度化も正式に開始されます。
紛争地域の宗教者を結び、持続的対話の枠組みを構築
グローバルな知見を生かし、地域の対話モデルを開発
紛争の予防→和平→和解→持続的平和を一貫して支援
国内外のパートナーと連携し、資源と知恵を共有
Religions for Peaceは本会議を通じて、以下の具体的な成果を目指します:
第2回会議での誓約事項の進捗確認と課題の特定、実行への道筋の検討
紛争当事国間での信頼と相互理解の深化
各宗教の核心価値に根差した対話の促進
政治指導者・政策立案者との連携による草の根レベルの平和構築
政府・国際機関・市民社会との協力強化による平和の波及
これらの取り組みにより、第3回会議は以下の具体的成果を果たします:
過去の円卓会議での誓約の着実な実行
紛争地域での多宗教連携型の平和構築モデルの構築
多様な地域・宗教間における信頼と一体感の深化
宗教指導者の道徳的権威を活かした平和の推進と持続可能な取り組みの強化
Religions for Peaceは、世界100か国に広がる宗教者ネットワークを活用し、宗教界・市民社会・政府・国際機関とともに、「分断ではなく連帯」の未来を築いていきます。
共催:WCRP/RfP 国際委員会、WCRP/RfP 日本委員会、国連文明の同盟(UN Alliance of Civilization: UNAOC)
後援:アジア宗教者平和会議、WCRP 国際活動支援議員懇談会、WCRP ジャパニーズトラスティーズ
7月1日、7月3日はウェビナーでの参加が可能です。(一部非公開あり)
登録方法は近日中にウェブサイトにて掲載いたします。
報道関係のお問い合わせ先:
リリー・ソロモン(ニューヨーク): lsolomon@rfp.org
日本の担当者(東京): rfpj-info@wcrp.or.jp