能登半島地震から1年半が経過しました。
この間にも度重なる豪雨災害などが発生し、地域の復興は依然として厳しい状況が続いています。
被災地では、経済や教育、家庭における社会的な課題に加え、喪失感や孤立による精神的な問題など、さまざまな困難に直面しています。そうした中、地域住民による主体的なコミュニティづくりが、互いの「いのち」を支え合う大切な取り組みとして進められています。自助・共助の精神に根ざしたこれらの活動こそが、真の意味での能登半島の復興につながると、私たちは信じています。
このたびの支援金勧募に際し、多くの皆さまからあたたかいご協力を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
WCRP日本委員会では、こうした地域主体の取り組みに少しでも力添えをしたいとの思いから、能登半島コミュニティづくり支援プロジェクトを立ち上げました。
6月からおよそ1か月間の応募期間には多数のご応募をいただき、厳正な審査を経て18団体、総額270万円の支援を決定いたしました。ご応募くださった皆さま、そして被災地支援に心を寄せてくださっているすべての方々に、心より御礼申し上げます。
今まで縁のできたボランティアは3500人ほど、これらのボランティアとのつながりや社会とのつながりを感じてもらい、充実した生活の一助となるようお茶会やサロン活動を開催する。
臨床美術士の協力を得て、アートを通して被災者の心のケアと地域コミュニケーションの促進を図る。能登町小間生公民館で毎月1回、臨床美術のアートプログラムによる作品制作を実施、1年間の計画。
被災前より居場所づくりとしての保健室を運営、被災後にますますその重要性を感じ再開。輪島市所有の馬場崎交流サロン「語馬処(かたりましょ)」で平日10:00~15:00開設、健康チェックや栄養指導、傾聴などを行う。
南志見地区で、地域住民がほっと一息つけるくつろぎの場づくりを行う。仮設住宅近くの休業中のカフェ「「Iron」で木曜以外毎日オープン。毎週火曜日の織物ワークショップ、その他不定期で開催。
久田地区の過疎化・孤独化解決のため、地区資源を活用し、地震・豪雨の災害からの復旧・復興創成をはかる ①名所づくり:久田石を並べひまわり畑をつくる、②特産物づくり(山野草のお茶、ブルーベリー、栗、トウモロコシ)、③祭りの再開
地域住民の合意形成を図るための懇談会を開催し、被災家屋を修繕し、地元住民・七浦出身者・観光客が利用できる施設をつくる。将来は、隆起した海を新たな観光資源として能登全体をジオパークにしたい。
重蔵神社の夏季大祭は輪島市では一番大きな「能登キリコ祭り」。従来は氏子が神輿を担いで渡御するが、多くの氏子は未だに参加することはかなわないため、今年はボランティアの方々に参加いただく予定。その方々受け入れのための費用に充てたい。
奥能登の伝統文化である和太鼓の伝統継承のため行われてきた協議会。重蔵神社のそれは奥能登で2番目に古い。令和6年に中断していた協議会を今年は復活、72回目を数える。子ども・一般・シニアの部ごとに優勝者を決定する。
お寺という心安らぐ場での、各種出店、演奏会、ワークショップ、傾聴ボランティア等を開催、人と人、心と心をつなぐマルシェを月1回開催する。
遠くから炊き出しの支援に来てくれる皆さんと一緒に地元の事業者も入れて夏祭りを開催したい。【夏祭り縁日】プールを準備して、子供たちが楽しめる物準備、飲み物(酒類も用意)、食べ物、マッサージ、食事処、他事業者と一緒にイベントを開催する、屋台の食べ物の準備など
住民本来の「本当にやりたいこと」を引き出し、更に計画立案・実行を住民自ら行うよう促すことで、「住民主体」の心の復興や自立したコミュニティ形成を図る。
マッサージを通して、癒しの居場所(サロン)を開催し、心身の回復と住民同士の繋がりの再生を図るとともに、地域内で支え合う自治的なコニュニティーづくりにつなげたい。
被災者の引きこもりを防止するとともに、互いに生活を支えあい、安心して楽しく暮らせる地域づくりのお手伝い。各地域でのサロン活動、カフェ、ワークショップ、相談活動健康づくり活動。
2軒を残して全焼した町内会、各所で生活を営まざるを得ないなか、町内会の人びとが集える「場」づくりを行う。8月初旬:町内住民が集まる会、8月23日:重蔵神社大祭にキリコの担ぎ出し等。
地区に在宅している世帯が半数となり、かつ3割が仮設に入居している中、①地区住民がまちづくりについて語り合える場づくり、②住民の望む街づくり実現のために必要な活動を行う。そのため、ファシリテーターやアドバイザの依頼も行いたい。
夏休み特別企画 水族館へ行こう!親子で七尾のとじま水族館を見学、家族ぐるみでの非常食体験を通じ、防災意識の高揚を図る。
輪島市内で最も古い中浜地区の「わいち商店街」、全壊により倒壊した集会所の代わりに、補助金を利用してプレハブを購入建設した。その内装(カーペット、カーテン、テーブル・イス)に充て、新しい街づくりの話し合いや住民のイベント、相談会の会場として使用される。
足利時代より始まった伝わる輪島伝統の盆踊りである三夜踊り。会場には、露店やキッチンカーなども多数出店する。昨年に増して規模も大きく開催。多くのボランティアに応援いただくが、そのボランティアの宿泊プレハブに電気を通す費用に充てたい。
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各団体の活動が、被災地における確かな希望とつながりを育むものとなることを願っております。
今後、支援対象となった各団体の活動の様子や現地の声を、本サイトやSNS等でもご紹介してまいります。
引き続き、被災地の復興と地域再生に向けたご関心とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。