公益財団法人 世界宗教者平和会議日本委員会

Heartful Message

こころの扉

新春ご挨拶

立正佼成会会長・WCRP日本委員会会長 庭野日鑛

あけましておめでとうございます。

日ごろから加盟教団の皆さまに多大なるご協力を頂いておりますことに、あつく御礼を申し上げます。

昨年は、ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナ武装勢力の衝突などが続き、国際社会に暗い影を落としました。

日本委員会としましては、信頼にもとづく対話を粘り強く進めていくため、昨年度に引き続き、2月に東京で平和円卓会議を開催する予定です。ウクライナ、イスラエル・パレスチナなどからお招きする諸宗教者の対話を通して、紛争解決への糸口が見出されることを期待しています。

加えてコロナ禍が落ち着き、国際的な交流も盛んになってきたことから、東アジアにおける宗教者交流も積極的に進めていく計画であります。

また本年は、タスクフォースの再編の時期にあたります。諸課題に迅速に対応できるよう、新たなタスクフォースの体制を確立してまいります。

日本委員会がACRP事務局を受け入れて、十年目の年でもあります。2026年、ACRPは五十周年を迎え、第10回大会も予定されています。より行動的なACRPの実現に向けて、今後も一層のご理解とご協力を頂戴できれば幸いであります。

私は、日本委員会の活動を一層充実したものとするには、宗教者独自の活動はもちろん、各界との連携を深め、「より開かれ、より行動的なWCRP日本委員会」となることが不可欠であると考えてきました。

その意味で、近年、タスクフォースの活動が進展していることは、大変心強いことであります。「より開かれ、より行動的なWCRP日本委員会」という目標が、一歩一歩実現していることを実感しています。

WCRPの各国委員会の中で、最も経験があり、結束しているのは、ほかならぬ日本委員会でありましょう。これまで日本委員会を支えてくださった諸先輩方の願い、尊い足跡を忘れることなく、今後も国内外の諸宗教対話・協力の推進にリーダーシップを発揮していきたいと念願しています。

とりわけ日本は、かつて国名を「大和」と定められたことがあり、いわば「大いなる平和」「大いなる調和」を国づくりの礎としてきました。また、聖徳太子は、「和を以て貴しと為す」との言葉を十七条憲法の第一条に掲げられました。

「調和」を重んじる精神文化を現代社会にしっかり築き上げ、それを世界に発信していくことは、日本の宗教者だからこそできる貴重な貢献であると信じます。

本年も、より一層のお力添えを頂きますよう、切にお願い致します。

(WCRP2024年会報1月より)

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