新年おめでとうございます。
旧年中も世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会のために、温かいご支援、ご協力を賜りまして誠にありがとうございました。
一昨年(2022年)9月の理事会で理事長に選任いただき、早くも1年余りがたちました。
就任直後に出席した諸宗教平和円卓会議(東京会議)に続き、韓国宗教平和国際事業団(IPCR)国際セミナー、G7広島サミットへ向けた「宗教者による祈りとシンポジウム」、ウクライナ支援やトルコ・シリア地震支援など、WCRPの平和に向けた取り組みは多岐にわたるものと実感しております。
これらの取り組みを通して、さまざまな出会いと対話を重ね、平和をつくることの難しさを感じますと同時に、宗教者だからこそでき得ることをしていこうという覚悟につながったように思います。
振り返ってみますと、諸宗教平和円卓会議(東京会議)やIPCR国際セミナーで語られた偽りのない言葉が強く印象に残ります。「話し合いなどできません。他人の家に突然押し入り、家族を殺め、物を盗んだ人と和解などできません。盗った物を返し、罪を償ってからの話です」と訴えたウクライナの代表者。また、IPCR国際セミナーの参加者から、戦争当時の日本による人権侵害に関する厳しい言葉が投げかけられました。さまざまな立場の方々と直接交流し、このように心の底から発せられる叫びを、私は真剣に受けとめ、だからこそ暴力や戦争のない平和的な日常生活の重要性を思い知らされました。その経験によって、合理性を超えた大事なものを感じることができたように思います。
WCRPは、宗教者、宗教団体のネットワークであることが最大の特徴だと思います。一宗教者、一宗教団体では不可能なことでも共に手を携えることで可能になります。さらには、公益財団法人の利点を活かしながら宗教間だけでなく、各界との交流や協働を進めることで、私たちの祈りと願いをかたちにするための行動が起こせます。
新年1月は理事会・評議員会・新春学習会から始まり、2月には諸宗教平和円卓会議(第2回東京会議)を開催いたします。2024年も、皆さまと力を合わせ平和への歩みを力強く進めて参りたいと思います。
日本委員会の役員の皆さま、賛助会員の皆さま、関連団体の皆さまから昨年度いただいたご支援に、改めて感謝申し上げますとともに、さらなるご協力お願いいたします。
(WCRP2024年会報1月より)