公益財団法人 世界宗教者平和会議日本委員会

Heartful Message

こころの扉

新春挨拶

日本聖公会 主教・WCRP日本委員会理事長 植松 誠

新年おめでとうございます。

旧年中も世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会のために、温かいご支援、ご協力を賜りまして誠にありがとうございました。

昨年も新型コロナウイルス感染症拡大が世界中で続き、私たちの平和への取り組みは大きな影響を受けました。厳しい感染対策の中では、人と人が対面で出会うことが困難となり、多くの会議や活動、行事ができない状況が続いています。しかし、そのような中でもWCRP日本委員会では、諸委員会やタスクフォースの方々がIT(オンライン)を駆使して協議を重ね、その結果、セミナーやシンポジウム、講演会など、様々なプログラムをオンラインで展開してまいりました。

コロナ禍にあって、それまで行われてきた活動の多くは中止や規模縮小を余儀なくされましたが、それは反面、WCRPにとってはITを活用しての新たな活動や取り組みへの可能性や有効性を大きく広げるという結果となって、豊かな収穫が与えられました。その中には、ミャンマーやアフガニスタンにおける諸問題に取り組むためのセミナーや支援活動もありました。このように、平和構築への取り組みは昨年も滞ることなく継続され、多くの方々が熱心に参加してくださいましたことを感謝いたします。

昨年は10月にアジア宗教者平和会議(ACRP)東京大会がオンラインで開催されました。気候変動、人身売買、平和・和解への教育、朝鮮半島の平和などの諸課題に、宗教者たちがどのように協働して取り組めるか協議されましたが、WCRP日本委員会がそのフラッグシップ・プロジェクトのために率先して資金を献金することによって、日本委員会としての責任と使命を表明したことは、この大会でのハイライトでもあったと思います。

また11月にはWCRP創設50周年記念式典・シンポジウムを京都で開催いたしました。創設以来50年が経ち、世界平和を脅かす様々な状況が複雑化、深刻化する中、WCRP日本委員会も新たな挑戦に向かって立たされています。式典の中で発表されたWCRP日本委員会アジェンダ2030は、これからのWCRP日本委員会のビジョンを明確化し、その実現に向けて歩み出すことを表明するものです。

どうぞ本年も皆様の一層のご理解とご協力、アドボカシー、ご支援、そして何よりもお祈りによるお支えをお願い申し上げます。

(WCRP2022年会報1月より)

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